法人成りのデメリット
法人成りのデメリットを挙げました。法人成りのデメリットは,個人事業主のメリットと裏返しです。この章では,おもに法人のほうからのメリットとデメリットを検討しています。
- 社会保険が強制加入になる
- 法人化すると,社会保険が強制加入になります。個人事業主の場合は,社会保険の加入は一定の要件を除いて任意加入になっています。 しかし,法人化すると,社会保険が強制加入になります。これは,社長一人しかいない場合であっても同じです。法人では,従業員の有無にかかわらずすべての法人は社会保険の加入が強制されています。 社会保険は,国民健康保険よりも保障が厚い代わりに,保険料も高いです。ですので,保障内容から...
>>社会保険が強制加入になる
- 法人は事務負担が増える
- 法人化すると登記や税務上の事務負担が増えます。 法人は,登記を定期的に変更しなければいけませんし,株主総会や取締役会で役員変更や再任などの変更があった時には,登記を変更する必要があります。 その際には,司法書士の人に登記の変更をお願いすることになりますので,その報酬と事務手数料がかかることになります。 また,法人になると,決算書を作成するために税理士に顧問をお願いすることになると思うのですが,こち...
>>法人は事務負担が増える
- 税務調査が入りやすい
- 法人化するデメリットとしては,法人のほうが税務調査が入りやすくなるという点が挙げられます。 税務調査が入る時期については,業種や状況によって違うのでなんとも言えないのですが,法人だと3年おきぐらい,個人事業主だと10年おきぐらいといわれています。 税務調査の目的は,やはり税金の徴収ですので,税務調査はある程度税金の徴収が見込めるところでないと入りません。 ですので,売り上げが多い会社や,一項目だけ...
>>税務調査が入りやすい
- 法人の設立費用が高い
- 法人を設立する際には,司法書士などに法人の設立を頼むと思いますが,最低でも登録免許税と手数料だけで30万円ぐらいは法人の設立費用がかかります。 ですので,法人化すると設立にお金がかかることになります。 法人化する時の手続きは,エネルギーが必要なので,手間とお金がかかるという点では,デメリットの一つであるといえるかもしれません。 ですので,30万円などが今後の経済活動であまり回収できる見込みがない場...
>>法人の設立費用が高い
- 赤字でも税金支払いが必要
- 法人になると,赤字でも税金を支払う必要があります。 税金でもいろいろな税金がありますが,このうち赤字だと支払わなくてもいい税金は,法人税・法人事業税です。この点は,赤字でもしんぱいありません。 しかし,法人住民税は,赤字でも毎年支払わなくてはいけません。 法人住民税は,赤字でも黒字でも,その場所に法人が存在するだけで支払う必要があります。 だいたい法人住民税は,約7万程度ですので,赤字であったとし...
>>赤字でも税金支払いが必要